余談

飛騨高山に移住12年!住んでみたから分かる10のこと~冬~

●暑い土地から寒い土地飛騨高山して移住12年

飛騨高山へ移住して12年。

温暖な土地から寒い土地へ移住しましたが、生活があまりに違うのでびっくりしました。


「これから飛騨高山に移住しようかな」と考えている方に、特に住んでみないと分からない暑さや寒さを体感をお伝えして参考にしてもらえればと思います。

旅行では、なかなか分からない「実際に住んで」の体験です。




✔この記事を書いた人

高山に移住して12年目。

岐阜県関市という夏がとても暑い土地から移住しました。

岐阜県では、日本でも有名な夏の熱さで有名な「多治見市」があります。


同じ県内、比較的近くということもあり、関市の夏はとても暑い。

そんな夏が暑い土地から、冬には雪がたくさん降る飛騨高山に移ってきた者です。

「あまりの違いにびっくり!」



✔この記事でわかること

・住んでみて分かる飛騨高山の冬の体感

● 住んでみて分かる飛騨高山の冬の体感

 ポイントを10個にまとめました。


高山の冬でびっくりしたこと

・寒さが想像以上

・雪はおしゃれどころではない

・実際に住んでの雪かき体験

・実際に住んでの屋根の雪おろし体験

・氷の道、車で滑って事故りそうになった体験

・自家用車の雪用タイヤが高額だった

・コンビニの駐車場が凍らないワケ

・水道管がしみる?しみるって何?

・冬のアイスって食べたくなりますよね・・

・鍋物がとてもおいしいこと

 以下、説明していきます。


・寒さが想像以上

強烈に寒い。ある程度の覚悟をしての移住でしたが、想像をはるかに超えた寒さです。

「寒い」ってこんなにつらいんだと移住して1年目の冬にまず感じました。


雪うんぬんの前に、「寒い」のがつらい。「冬」「雪」という言葉だけで憂鬱になります。

私自身は、夏が暑い土地にいましたので、「冬の寒さは得意」と思っていた人。

そんな人でも10年住めば、こんな気持ちになるとご理解いただければと思います。


朝や夜は、ほっぺたが冷たい風で引っ張られるような感覚。

足から寒さが上がってくるような感覚。

深呼吸すれば、冷たい空気が肺に入り痛い。

夜外で寝たら、確実に凍死する。

特に朝は、布団から出るのが本当につらい。


寒い時期は長い。

年によって違いますが、11月から3月まで。

移住して12年、4月に入って雪降ったのは2回ありました。

関市にいたころでは、4月の雪は全く想像すらできません。


特に2月は寒さがピーク。

よく雪が降り、2月は毎日のように雪かきしている印象。


手荒れがひどい。

飛騨高山に来て初めて真面目に手荒れクリームをあれこれ選んだ。

1000円くらいの高いやつを本気で買おうとしたこともあります。


多くの家庭では、「灯油ストーブ」が多いです。

灯油の消費量も半端ではなく、しょっちゅう灯油を買いに行っている。

実際、夜に灯油がきれたら、


「ストーブの灯油きれたし、一晩くらいなしでいいか」


とは絶対に無理です。

比較的寒さに強い方の私でも、夜灯油がなくなるのは想像するだけでも恐ろしい。


冬の寒い飛騨高山では、冬の灯油代は家計に直撃します。

みなさん、けっこう灯油の1リットルあたりいくらって敏感です。

夏は、涼しいのでクーラーの電気代はかからない。


・雪はおしゃれどころではない

手袋コートは必須。寒冷地ではコートはおしゃれではなく、防寒具です

手袋はおしゃれなものとかでは、男性では雪かきという作業では間に合いません。


スキー用の頑丈な作りの手袋を最近買って愛用しています。

飛騨高山に移住前は、スキー用の手袋を日常使いするとは想像すらできませんでした。

飛騨高山に移住前は手袋って持っていたか記憶にないくらい手袋使わない派でした。

「あれ?そういえば手袋ってもっていたっけ?」



コートもおしゃれというよりは、防寒という機能面を重視。

移住したばかりのころ、妻がススメてくる冬のコートが、本当にボコボコとかがっしりしたものが多かったので不思議に思っていた。

暑い土地の冬は結構薄手のコートとかでも過ごせたりできますが、飛騨高山に住んでみて分かります。

半袖タイプのダウンジャケットってありますよね。

移住前に気に入っていたのですが、飛騨高山では通用しませんでした。

腕のところがないので寒すぎる!


移住前に着ていた服も、サイズアウトではなく寒さ対応できずに捨てた服も多いです。

マフラーも飛騨高山に来て、本当に暖かいんだと初めて実感しました。

寒すぎて防寒用の帽子も買いました。

ドラマ「北の国から」の人みたいな帽子。

飛騨高山に移住する前は、

あの帽子、

「あの帽子、なんでかぶっているんだろう?」


って思っていましたが、

今はよくわかります。とても暖かい。

頭が寒いって経験は飛騨高山に来て初めての経験。


冬に髪を切りにいくと、頭が寒くて風邪をひきやすい。

髪を切りに行くとき、行った直後は特に風邪ひかないか気を付けています。


気温の差が激しいです。

天気や昼夜。土地の人でも気温差で体がついていかず、風邪ひくとかよく聞きます。

着るものの調整が本当に難しいです。


・実際に住んでの雪かき体験

※実際の高山の写真ではありません。イメージです。

雪かきは本当に肉体的につらい作業です。

雪も見た目より重いので、肩や手の負担は思っている以上に重労働。


夜、雪が降ると明日の雪かきのことを思うとうんざりする。

考えようによっては、運動不足解消になるのかなぁと思います。


気を付けないと腰を痛めたり、滑って転んで怪我する。

「雪は災害だ」という言葉を実感する。


日曜日や休みの日でも、みなさん家の前とかスコップで手で雪かきをしている。

みなさん、慣れているので雪の扱いは上手です。

手際よく雪かきしています。

お年寄りも女性の方も雪かきしている姿をよく見るので皆さん苦労されている。


秋になると「今年は雪が多いか少ないか」がよく話題になる。

雑談で困ったときは、この話題はみなさん関心があるので、助かります。


・実際に住んでの屋根の雪下ろし体験

屋根の雪下ろしをやったことあるけど、本当に滑って落ちそうになります。

滑らないように両足でグッと力を入れての作業になるので、余計疲れます。


屋根の雪下ろしは屋根の面積も広く、時間もかかるうえ落ちないように気を使うので本当にヘトヘト。

屋根の上に登って何かするのはそんな体験はあまりないので貴重かもしれません。


屋根に電気で熱を通す装置があり、電気で雪が夜積もってもいいようにするが、あまり効果がない。

ないよりましくらいです。

雪かきで屋根から落ちてケガしたという話はよく聞きます。


・氷の道、車で滑って事故りそうになった体験

道が朝凍っているので、運転は本当に怖い。

町から少し外れた日陰のあるところは、日中でも道の雪が解けていません。

気を付けないと事故を起こします。


凍っているといっても、氷のようにキラキラ光っていません。

車を運転して路面を見ても、実はそんな風に見えないんです。


(路面が少し濡れているのかなぁ)

くらい。


大雪のほうがまだましで、逆に滑りにくいです。

遠くから見ても凍ってなさそうなこの状態が、油断しがちで怖いです。


一旦、凍ると本当にいつ滑るか分からないくらいの路面の状態になります。

当然のことながら、運転に神経をすごく使うのでいつも以上に疲れます。

信号での急ブレーキは特に危険です。


1度、氷の張った道で車運転中滑ったことがあります。

幸い対向車もなく事故らかったが、滑りだすとブレーキ踏もうが何をしても止まらない。

ス~と滑るスケートを車でしている感覚です。

関市では経験ないので本当に怖かった。


・スタッドレスタイヤが高額だった

自動車で使用する冬用のタイヤ、スタッドレスタイヤ。

これは飛騨高山では必須アイテムです。


移住前、関市にいたころは私は、中古のスタッドレスタイヤで冬を過ごしていました。

冬でも雪が降る回数が少なく、雪の量も少ないからです。

飛騨高山では、スタッドレスタイヤはお金をかけなくてはならないアイテムになります。


飛騨高山の冬の道は凍りますし、雪も多い。

よって、中古のスタッドレスタイヤは選択肢に入りません。

本当に滑る危険があるし、命にかかわるからです。


新品でスタッドレスタイヤを買うことになるのですが、これが高額。

有名国内メーカーのタイヤだと10万円くらいはしますし、大きな車だと20万円超える場合もあります。

命にかかわるものですので、あまりケチってもいられません。


車を買い替える際は、前の車に使っていたタイヤサイズに合えば問題ありません。

でも、だいたいサイズは合いません。


となると、買うわけですが高い。

車を買う際は、カーナビやTVを・・といきたいところです。

ですがまずは、スタッドレスタイヤをいくらくらいか検討しておく必要があります。

移住前は、車買う際にスタッドレスタイヤのことなど考えたこともなかったので驚きでした。


・コンビニの駐車場が凍らないワケ

コンビニで見かけたのが、水をまいて駐車場を凍らせないやり方。

コンビニの駐車場で、よく見るとところどころに小さい穴を発見。

「なんだこの穴。この穴に刺して、旗でも立てるのかなぁ?」



と最初考えていたが、そうではありません。

24時間空いているコンビニ。駐車場の雪かきが基本的におきゃくさんもいらっしゃいますのでできません。

駐車場も広いので時間もかかります。


そこで、その小さい穴です。

等間隔にいくつか開いている穴から水、もしくはお湯がちょろちょろ出てきます。

地面を濡らす程度の小さい川です。

この水のおかげで、雪が積もらない。

しかも小さい川でずっと水が流れているので夜中も凍らない。


その辺も考慮しておそらく駐車場もお客さんが気づかない程度に、お店を坂の上にして作ってあると思われます。

さすがに大雪ではこれでは間に合いませんが、少ない雪の日はこれでいい。

これは、すごいととても関心しました。


・水道管がしみる?しみるって何?

「水道がしみる」ってお分かりになりますか?

私は、飛騨高山に移住して初めて聞きました。

簡単に言えば、夜中に水道管が凍ってしまい、水が通らなくなる現象をいいます。


子供のころ、冬の小学校。

運動場にある水飲みの水道の蛇口がいくつかありましたよね。

朝、蛇口をひねって「あれ?水が出ない」って経験ありませんか?

暑い土地では、気にせずほっとけば自然に溶けて水が出ます。

実際、あんまり気にしたこともなかった。


でも、飛騨高山では違います。

まず、強引に蛇口を開いたままにすると水道管が破裂します。

そして、一番困るのが溶かす方法がないこと。

水道管のどこで凍っているかも分からないし、日中も寒いのでなかなか氷が解けません。

昼まで水がでないと覚悟する必要があります。


水道管が凍らないように電気の熱で凍らせない装置がどの家庭にもあるので、大丈夫。

年中つけっぱなしの装置です。

ただ、夏は使わないからとスイッチを切っておくと、冬のスタートで大変なことになります。


12年で一回だけ、会社の水道がしみて夕方まで水が使えず大変だった記憶があります。

故障じゃないので水道屋さんも呼ぶのも気が引けるし、経験してみると水が使えないのは大変。


飛騨高山の人が、冬になると「水道がしみる」ことをすごく気にする人が多いのは、経験してみるとよくわかりました。

共働きで、日中水が止まっても家では困りませんが、会社で水道が止まるのは地味に痛いです。

・冬のアイスって食べたくなりますよね・・

 真冬になると寒すぎて、アイスクリームを食べる気になりません。

 真冬にコタツに入って食べる「アイス」っておいしいですよね。


 さすがに飛騨高山では、寒さが足から底冷えする日が多いので、アイスを食べる気になりません。

 飛騨高山では、冬になるとドラッグストアでもアイスはよく売れ残っている。

・鍋物がとてもおいしいこと

鍋物がおいしい。

おでんも最高!熱燗は本当に体をあたためてくれる。

冬が寒いので、夕方仕事に帰ってきて夜ご飯が鍋だとテンション上がります。


日中、1日働いて体も芯から冷えます。家に帰っての鍋物は、体が本当に温まります。

鍋物のおいしさを実感できるのは寒い土地ならでは。

おでんもそうです。鍋物に近いんですが、おいしいし温まります。

おでんってこんなにおいしいって実感します。


熱燗自体、移住前はほとんど飲んだことありませんでした。

飛騨高山に移住してみると、あまりお酒を飲まない私も、


「熱燗うまい!体にしみわたる~」



を実感。


飛騨高山は寒い土地でもあり、お酒作りがさかんです。有名な酒蔵も多いからおいしい日本酒はたくさんあります。

私に、日本酒のおいしさを教えてくれたのは、飛騨高山です。

寒い土地で食べる鍋は最高!



●まとめ

いかがでしょうか?

「旅行で行く」のと「住んでみる」では全然違ってきますよね。

今は、住居環境もよくなり昔と比べれば相当寒さはラクになったとご年配の方から聞きます。


ポイントを10点にまとめます。

・寒さが想像以上

・雪はおしゃれどころではない

・雪かきは思った以上に大変な仕事

・屋根の雪下ろしは結構怖い

・氷の道、車の運転は本当にきをつけないと危ない

・雪用タイヤは、思った以上高額だった

・コンビニの駐車場が凍らない驚きの仕組みがあった

・水道管が凍ると昼まで水が出ない

・冬のアイスがたべることができない

・鍋物がとてもおいしいこと

 

「高山に移住」を考えている方の少しでも参考になればうれしいです。


冬は記事のようにつらいのですが、夏はガラッと変わります。飛騨高山の夏は天国。

夏も記事にしたいと思います。


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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